エントリーする会社の決め方

基本的なところは前回までで大方述べたので、少しずつ具体的な戦略を書いていきたいと思います。

今回はエントリーする会社の決め方についてです。

 

業種や職種を大きく分けると

a. スキルや専門性がほぼ完全に一致し、活かせる研究職

b. スキルや専門性自体は活かせないが、基本的な研究能力を活かせる研究職

c. 英語力や文章作成能力、論理力を活かせる研究職以外(弁理士やIT系)

d. 博士課程で培ってきた能力をどこで活かせるかはわからないが総合職系(研究に飽きた人?)

といった感じになるでしょうか。基礎研究の方はa.に当てはまる会社がなくて苦労すると思います。

 

正直、選び方は趣味嗜好の世界です。大学で行っている研究と密接にリンクした研究をしたいのか、別の研究をしたいのか、あるいはもう研究をしたくないのかという「自分は何をしたいのか」ということを自分でしっかり考えてください。世間一般では高校卒業や学部卒業のときにそれを考えて就活しています。それよりも5年以上も猶予があるのですから、自分なりの答えを出すことはできるはずです。

 

(9月21日追記) 全ての仕事に言えることですが、仕事には必ず人と人との関係がつきものですから、自分の同僚や先輩、上司になりそうな人との相性は重要です。やりたい仕事がはっきりしていてもうこの企業しか受けない!という人でない限りは、なるべく社員の方とお話しする機会を作ってもらい、なんとなくでも社風や人の雰囲気を肌で感じてみることをお勧めします。博士は人数が少ないので、人事にメールすると案外すんなり紹介してくれたりすることもあります(自分の大学のOB・OGにこだわる必要はありません。実際に研究職として働いている社員を誰でもいいので紹介してもらってください)。

 

また、リスクはできる限り減らしましょう。バイオ系の博士就活が厳しいことは間違いないので、第一志望がa.でもb.を何社か受けておくなど、当然ながら第二志望群・第三志望群くらいまでは作っておいた方がいいです。研究活動の忙しさと自分の妥協ラインとをすり合わせてエントリー数を決めてください。あるいはエントリーだけは10-20社くらいしておいて、志望順にエントリーシートを準備し、準備できなかった下の方は諦めるというやり方もありかと思います。

 

それからもし可能であれば、第一志望の企業よりもエントリーシート提出や面接が早い同業企業は1-2社受けるといいと思います。エントリーシートが通れば「ウケる」エントリーシートであると自信を持つことが出来ますし、通らなければ直すことが出来ます。面接についても、場馴れが必須ですから練習台として非常に適しています。

 

前回の記事も参照していただき、数ある企業の中から(といっても博士採用のある企業は学部修士と比べれば少ないですが)自分が納得できる企業選びをしてください。

 

hakase-shuukatsu-bio.hatenablog.com