博士就活的エントリーシートの書き方

2記事に渡って博士学生に企業が求めるスキルを書いてきました。

今回はそれらをエントリーシートにどう落とし込んでいくかについてです。今回も実体験に基づきますので、基本的に研究職を想定しています。ご了承ください。

 

まず一般論として、企業が学生を採用する基準は博士でも修士でも学部生でも似ているでしょう。すなわち

1. その会社に入社したらちゃんと活躍し、会社の役に立ってくれると思わせる「何か」を感じられること

2. 意思疎通がスムーズにとれること

3. その他思考や性格、人となりが面白いまたは会社と合うと判断されること

だと思います。

項目1.ですが、研究職採用の博士における「何か」とはもちろん研究関係のスキルや専門性です(過去記事参照)。

項目2.ですが、研究職の場合は意思疎通といっても口がとてもうまい人ではなく、最低限の会話力と進捗を正しく報告できる能力、それから成果をよりよくプレゼンする能力(これは大学での研究で培えますね)などの方が重視されるような印象です。

最後の項目3.は、社風やESを読む採用担当によるとしか言えません。採用後のミスマッチを防ぐためにも、ある程度ありのままの自分を見せるのも手かと思います。

 

これらを踏まえて、ESでよくあるいくつかの質問に対する回答につい、個人的な見解を述べていきます。

・自己PR、長所、強み、アピールポイント系

これに対しては、研究に関することを書いてください。博士卒に一番強く求められているのは研究スキル(上記項目1.)です。一番アピールしなければいけない部分ですので、これら自己アピール系の質問でしっかり描くべきだと思います。「自分の長所は○○で、これは研究のこんな部分に役立っていて、それはこのような形で成果になりました」という感じでうまくアピールポイントと研究スキルと成果を繋げてください。

 

・学業以外で頑張ったこと、挑戦した経験、挫折した経験系

サークルや習い事等、特筆すべき事項がある方はそれを書けばいいと思います。項目3.のアピールになります。そうでない方は、学業以外とはいえ研究にやや関連したことを書いて項目1.をアピールした方が、例えばあまり成果のなかったサークル活動を書くよりはいいと思います。おすすめとしては英語でのコミュニケーションや後輩の仕事の管理・ケアについて書くと、会社での研究でも役立つと思われるかもしれません。

 

 ・志望動機、就活の軸系

初任給で選んだ等、あまり失礼なものでない限りは多少の飾りはしつつもありのままを書いていいと思います。項目3.の自分の人となりを見てもらうことになりますので、合わないと思われれば落とされる可能性もありますが、その場合はどのみち入社しても合わなかったと割り切りましょう。一応企業の採用HPなどで求める人材等を教えてくれているところもありますので、そういったものを見ながら寄せていくのも戦略としてはありだと思います。

 

キャリアプラン

よほど自分の中にはっきりしたキャリアプランがない限りは、基本的には研究職として出世していくようなキャリアプランを書けばいいと思います。主任研究員辺りでバリバリ研究をし続けていくのか、管理側に回るのかは自分の好き好きで書いてみてください。

 

ひとまずこんなところでしょうか。また思いついたら追記していきます。